ちょっと税金の話
配偶者控除の行方について

えびす会計通信9月号でも掲載しました配偶者控除の続報です。

税制改正の議論は当時、配偶者控除を廃止する(収入を103万円までで抑えることのメリットを無くす)方向で進んでいましたが、その後国民からの反発を考慮し、配偶者控除を廃止するどころか、逆に拡充する方向に風向きが変わりました。内容は「妻の年収が150万円以下であれば、夫は引き続き配偶者控除を満額受けることができる」という案(夫に一定の所得制限付き)がそれです。

「103万円の壁」と呼ばれる分岐点を少し引き上げることで、やや働きやすい環境になるとも言えます。
しかし、それはあくまで所得税だけの話。社会保険の観点から考えると、妻の年収が130万円(夫が一定の大企業勤務の場合は106万円)を超える見込みとなった段階で、妻は夫の社会保険の扶養から外れ、自分で社会保険(年金、健康保険)に加入しなければなりません。妻の年収が125万円の場合と、135万円の場合では、手取額が逆転することも起こり得ます。

税法が改正されても、いわゆる「130万円(106万円)の壁」が依然として残れば、配偶者が思いきり働くことができない今の状況はあまり変わらないのかもしれません。
政府が「女性の活躍」という目標を掲げるなら、縦割り行政と言われないように、全省庁が一丸となってアイデアを出して欲しいと思います。

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